今回は茨城県笠間市にある、JR水戸線宍戸駅前のモニュメントを紹介します。この駅は小規模ながら無人駅ではなく、駅員さんが時間帯によりいる駅ではありますが、周辺には農地が広がっています。

ここには小さなロータリーが設けられているのですが、その中に大きな石碑が設置されています。日付は「明治四十年六月」と書かれているので、今から約110年くらい前に設置されたものになります。そんな時代に鉄道が開通していたのかと思う人もいるかもしれませんが、実は水戸線が水戸鉄道として開業したのは1889年(明治20年)であり、常磐線よりも昔に開通していたのでした。そしてこの宍戸駅も開業当時に設置された駅であり、歴史がある場所なのです。
そんでもって本題に入りますが、この石碑の冒頭部には「明治二十三年十月二十七日」と書かれているので、石碑が設置されたときよりも17年ほど昔の出来事を記載しているようです。本文は漢文なので何がなにやらさっぱり・・・。しかしタイトルとして「駐蹕記」と書かれています。デジタル大辞泉によれば、”駐蹕”とは「天子が行幸の途中、一時乗り物をとめること。また、一時その土地に滞在すること。」とのこと。さらにそのことについて調べようとしたら、あっさりと
笠間市のホームページの記事を見つけました。それによればこの石碑は、帝国陸軍の近衛師団(天皇と皇居を護衛する部隊)の演習を統監されるために、明治天皇が水戸線を利用してこの駅に降り立ったことを記念して設置されたものとのことです。所謂お召し列車ってやつですかね?当時は軍国主義だったのでちょっと意味合いが違うのかしら?
明治、大正、昭和、平成ときて、次の元号は果たして・・・
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- 2019/03/29(金) 09:00:00|
- 駅前モニュメント
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