今回は宮城県柴田郡柴田町にある、JR東北本線船岡駅前のモニュメントを紹介します。京都府の山陰本線にも船岡駅があるので、マルス発券の切符ではこの駅は(北)船岡駅と表現されます。

まずはこちらの裸婦像から。タイトルは「永遠の女性」であり、作者は青葉城址にある伊達政宗像を制作した彫刻家の小室達氏であり、もともとは1924年(大正13年)に作られた作品のようです。この像は白石市の鎌先温泉にある一條旅館が所蔵していた石膏原型から作られたもののようで、実際の建立は1990年(平成2年)8月だったようです。ちなみに小室氏については「本町出身」と書かれていますが、柴田町は槻木町と船岡町が合併してできた町であり、小室氏の実際の出身地は隣の槻木駅周辺である槻木町(当時は槻木村)だったようです(父親の小室源吾氏は槻木町長を務めたこともあったようですね)。

次は駐輪場の前の駐車場に設置されている古そうな石碑です。道路側ではなく駐車場側が表のようですが、タイトルは「産業組合記念碑」となっています。というのも、この駐車場はJAが経営している駐車場らしく、敷地にある柴田町地域包括支援センターはもともとJAの船岡支店だった建物のようです。碑文を簡単にまとめるっと、白石川と阿武隈川にはさまれたこの地域は河川の氾濫にあうことが多く農村が疲弊してしまい、離村するものも多かったのですが、産業組合を設立することで農村の更正復興を成し得たとのことです。ちなみに石碑の設置は「昭和十八年三月」と書かれているので、戦前からここにあるようですね。

次は駅舎の前に設置されている石碑なのですが、「花と歴史のまち柴田 柴田町樅の木広場」と書かれています。ふーん、樅の木ってロータリーの中のあれよね、ってことでそれも撮影しておきました。広場という割に駅舎の前に石碑があるっていうのも、ちょっと違和感ありますけどね。ちなみに面白いのは「手づくり郷土賞」の受賞板が石碑に埋め込まれているところですかね。「手づくり郷土賞」の受賞碑は単体で設置される例が多かったので、こういうように埋め込まれている物は初めて見かけるかもしれません。

最後は駐輪場の隣にある公園と、駅のホームの間に設置されている静態保存の電気機関車と客車。公園側からは上手く撮影できなかったので、車両の画像はホームから撮影したものになります。機関車はED71形37号機であり、客車はオハフ61-2527です。前者は福島機関区に、後者は仙台運転所→会津若松運転区→郡山貨車区に所属していた車両であり、ともに東北本線で使用されたことがあるようです。まぁ、東北の機関車と言えば赤い交流専用機がメインでしたからね。ちょっと前までED75形が貨物を牽いていましたが、金太郎にすべて世代交代してしまったので、この色の機関車が動いているところも見かけなくなってきましたね。見た感じ保存状態は塗装の浮きとかがあるのでよさそうとは言えないですが、今後も永く保存されることを願います。
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- 2019/05/07(火) 18:00:00|
- 駅前モニュメント
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