今回は香川県さぬき市の、JR高徳線志度駅のモニュメントを紹介します。すぐ近くのところに琴電志度線の琴電志度駅があり、乗り換えは容易にできます。

今回紹介するのは「海女の玉取り伝説」と題された石碑(石像?)です。橋上駅舎の階段を降りたすぐのところにあったので、厳密には”駅前”モニュメントではないかもしれませんが、気にしないことにします。
「海女の玉取り伝説」を簡単に説明します。まず、藤原鎌足の娘である唐の髙宗皇帝の妃から藤原家の氏寺である興福寺へ送る途中の「面向不背の玉」が志度浦で龍神に奪われてしまいました。そこで鎌足の次男である藤原不比等(淡海公)は身分を隠して志度へ赴き、現地の海女との間に一子(藤原房前)を設けました。そして淡海公から事情を聞いた海女は龍神と戦い、玉を取り戻しましたが戦死してしまいました。後年ここを行基と訪れた房前は、志度寺(第86番札所)を再興し、亡き母を弔ったとのことです。なお、このお話は能の「海人」の題材になっています。(ちなみに歴史上では房前の母は、本来の不比等の妻である蘇我娼子とされていますが、真相は不明です。)
上部の像(画?)の部分は、龍神と戦い、玉を取り返した海女の姿をデザインしているのでしょう。こういう伝説を語り継ぐモニュメントもいいものですね。
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- 2014/06/01(日) 17:00:00|
- 駅前モニュメント
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