引き続き北海道のモニュメントをご紹介。またも函館本線ですが、今回は道南・七飯町の仁山駅前のものを紹介します。ここは隣の新函館北斗駅こと渡島大野駅と同様に、藤城支線経由の下り普通は通過扱いになります。

ここには”大道寺小市”という医師の顕彰碑が設置されています。設置者の名前のところには北海道旅客鉄道株式会社と刻まれているので、設置されたのは民営化後である最近のことのようです。表の説明によりますと、この大道寺小市医師は、1944年(昭和19年)の仁山駅付近の道路整備を行う際に、仁山地域の振興を願って自身の所有していた土地を提供し、仁山駅取付道路の完成に協力したとのことです。
また、裏面には大道寺医師の経歴について記述されていました。大道寺医師は1885年に山形県で生まれ、医師免許取得の後東大病院などを経て、日高静内地方で開業。道立土人病院長等も兼ねて医療に奔走し、「日高の赤ヒゲ」と呼ばれていたとか。スイスのベルン大学で医博を取得の後、結核の大サナトリウム(療養所)建設のために、ここに土地を求めたが、終戦の年に発疹チフスに感染して他界されたそうです。この裏面の記述は大道寺医師の夢を記念して記されたもののようです。
ちなみにこの仁山駅は山の中にある無人駅となっていますが、民家数件のほかに温泉施設や打ちっぱなしのゴルフ場があり、秘境とは程遠い駅です。私は早朝に訪問し、30分足らずでここを去ってしまったのですが、温泉があるということなので多少次の列車まで時間があっても、時間をつぶすことは容易にできそうですね。この温泉施設やゴルフ場の建つ土地も、大道寺医師が提供した土地である可能性が高そうですね。
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- 2014/08/22(金) 12:00:00|
- 駅前モニュメント
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