前回の記事に引き続き、JR山陰本線城崎温泉駅前のモニュメントを紹介します。

前回の記事でも与謝野寛(鉄幹)の短歌が書かれた看板が出てきましたが、この城崎温泉の地は多くの文豪が訪問した場所であります。この場所を舞台にした志賀直哉の「城の崎にて」などは、学校の教材でも取り扱われるので広く知られているでしょう。そんなわけで、ここの駅前から大師山山頂まで設置されている文学碑20基を巡るように、「城崎文学散歩道」という散歩のモデルコースがPRされています。スタート地点ということもあり、上の画像のような立派な石碑(石柱)も設置されていました。

というわけでスタート地点ということもあり、1つ目の文学碑がここには設置されています。この文学碑は島崎藤村の「山陰土産」の冒頭部分「一 大阪より城崎きのさきへ 朝曇りのした空もまだすゞしいうちに、大阪の宿を發たつたのは、七月の八日であつた。」が記載されています。実物を見たわけではありませんが、碑文が手書きのような文体になっているので、島崎藤村直筆原稿の模写によって文を刻んでいるものと思われます。ちなみにこの文学碑が設置されたのは1981年(昭和56年)の文化の日であり、同年8月にこの町で第8回島崎藤村研究会全国大会が開催されたことを記念しての設置だったようです。

島崎藤村の石碑の隣には前回紹介した湯飲場があるのですが、そこのさらに隣にも、歌の碑が設置されています。といっても短歌や俳句ではなく、細川たかしの「城崎恋歌」の歌碑なんですけどね。あえて「詩」と言ったら文学っぽくなりますかね。ちなみに石碑の表には歌詞と楽譜が、裏には細川たかしのサインが書かれていました。裏面の記述によれば、城崎駅から城崎温泉駅へ改称された記念ということなので、この石碑が設置されたのは2005年(平成17年)ということがわかります。いろいろとモニュメントがある駅前ですが、この石碑はその中でも新しいものになりますかね。
そんなわけで2回にわたって城崎温泉駅前のモニュメントを紹介してきましたが、実はここのモニュメントを撮影した直後に、私が愛用してきた三洋電機「Xacti」のDMX-CA8型が急逝してしまいました・・・。従って同機で撮影した画像はこの駅のものが最後となりました。予備機を持っていたので後の工程には影響はありませんでしたが(
松江駅などは予備機での撮影)、このカメラを買ったのが2009年2月だったので、6年半ですかね、随分長いこと使っていたんだなぁと、つくづく思いました。
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- 2015/10/23(金) 09:00:00|
- 駅前モニュメント
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