前回の記事に続き、JR掛川駅前のモニュメントを紹介します。今回からは線路を挟んだ向かい側、南口のものを紹介します。

まずは前回の記事でも名前を出した「合体」です。作者は当然ながら「玄」と同じジュンスズキ氏です。意図としましては「玄」と同じ南北の融合みたいなもののようです。しかしこちらは大きいものと小さいものが分かれて設置されており、小さいものは別の意味があるようで、説明には「北極点を指し示すことで、揺るがない理想への希求を表現」しているとのこと。ということはこの先っちょは北極点の方向を向いているということですかね。

続いては「脱皮」というタイトルの裸婦像です。掛川で裸婦像というと、前回の記事でも同じようなものを紹介しましたが、作者は前回の「暁光」「仰」と同じ彫刻家の松田裕康氏です。設置年月日は前に紹介した2つとは当然異なるのですが、土台には”昭和63年3月13日””新幹線掛川駅開業記念”と刻まれていました。前回紹介した二宮金次郎像と同じ時期なのですが、掛川駅前にある松田氏の銅像の中ではこの像が一番古いものになります。

次は新幹線のホーム下のコンクリート壁に埋め込まれていた、「旅寝する さよの中山 さよ中に 鹿そ鳴くなる 妻やかなしき」という橘為仲の歌碑です。橘為仲は平安時代の公家で、後拾遺和歌集などの勅撰和歌集に歌が選ばれている人物です。歌に詠まれている「さよの中山」とは掛川市の佐夜鹿にある峠で、東海道の三大難所の一つとして知られていた峠のようです。現在は国道1号線のバイパスが通っており”小夜の中山トンネル”が設置されています。ちなみに”さよ”は、地名は”佐夜”でトンネル名は”小夜”ですが、昔の短歌では”小夜”で詠まれるのが基本だったようです。いつの間に”佐夜”が出てきたんでしょうかね。ちなみに歌碑の周りは小石で絵が描かれていたのですが、これについては詳細の記述はなく、何なのかはわかりませんでした。”小夜の中山”と関係があるのでしょうか?
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- 2016/03/25(金) 09:00:00|
- 駅前モニュメント
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