今回は和歌山県日高郡みなべ町にある、JR紀勢本線岩代駅前のモニュメントを紹介します。この駅は1979年(昭和54年)に発表された、谷山浩子氏の『テングサの歌』という歌の舞台となっている駅で、歌詞の中に”駅長さん”という言葉があるのですが、今は無人駅となっています。

まずは駅舎の斜め前にドンと建っている鳥居つきの祠から。鳥居の上に名前が書かれていますが、「妙一稲荷」というようです。アップの画像も撮影しましたが、”稲荷”というだけあってちゃんと狐の稲荷さんがいらっしゃいます。お二方いらっしゃるのですが、地元の方でしょうか、缶コーヒーが2本お供えされていました。ちなみに私がここを訪問したのは2014年の年末だったので、気候が温かい南紀とはいえ、缶コーヒーは冷えちゃっていたでしょうね(笑)。個人的に無人駅にあるこういう祠を見つけると、なんだか「マイナーなもの見つけたぞ」という達成感が生まれるんですよね。へへへ。

次は駅前の小さい広場と駅前道路の接点のところに設置されていた、かなり古そうな石標です。文字が書かれており、「結松古跡ハ岩代驛ヨリ西へ約三丁 岩代村長」とあります。岩代駅の開業が1931年(昭和6年)であり、岩代村が南部町に編入されたのが1954年(昭和29年)のことなので、その間に設置されたのでしょうね。ちなみに指し示している「結松古跡」とは「岩代の結松」とも呼ばれる松の木であり、658年(斉明天皇4年)に謀反計画が露見した有馬皇子が、中大兄皇子のいる松の湯(白浜湯崎温泉)に護送される際に、ここの松の枝を結んで自分の命の平安無事を祈った史跡のようです。随分と昔から生えている松の木なんですね~・・・
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- 2016/04/03(日) 15:00:00|
- 駅前モニュメント
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