前回の記事は悲しいお知らせでしたが、今回は通常営業に戻ります。ということで今回は前回に引き続き、会津鉄道芦ノ牧温泉駅から、ここの駅前にあるモニュメントを紹介しようと思います。

まずは駅舎のすぐ前に設置されている「上三寄」と描かれた駅名標です。会津鉄道はもともと国鉄民営化の数ヵ月後にJR東日本から会津線を引き継いで設立された第三セクターの会社なのですが、移管の際に多くの駅の駅名を改称しており、この芦ノ牧温泉駅ももともとは上三寄という駅名だったのです。ですから、この駅名標は国鉄時代のものを保存しているのだと考えられます。ちなみに乗入れ先の野岩鉄道に上三依塩原温泉口駅がありますが、開業時に”上三依(かみみより)”だった仮称を”下野上三依”に変更して開業した理由は、当時まだ会津線が国鉄管轄であり、この駅があったからとのことです。ちなみに隣の駅の「もんでん」は2つ隣の門田駅で、当時はあまや駅が無かったことがわかります。もう一方の「くわばら」は現在の芦ノ牧温泉南駅のことであり、こちらは現在までに改称と間に大川ダム公園駅が開業していることがわかりますね。

次は駅舎の左手に設置されているコレ。駅前に小さな祠があるというのは、
JR紀勢本線岩代駅や
養老鉄道美濃本郷駅、
秩父鉄道大野原駅などの記事でも取り上げましたが、今回のものはなんと鳥居のところに「会津鉄道神社」と書かれています。これは4年前に会津鉄道開業25周年を記念して設置されたものだそうで、中に猫の写真や置物が飾られていることから、「ねこ神社」という別名もあるようです。ちなみに「ばす」初代ご長寿あっぱれ名誉駅長の葬儀が神式だったのは、多分この神社があるからなのでしょうね。

最後は神社のさらに左手に設置されているこの車両。まぁ見る人が見れば種車が
国鉄のキハ30形気動車だということはわかると思いますが、この車両は会津鉄道に譲渡されて行楽列車のトロッコ車両として使用されていたAT-300形のAT-301号です。既に後継車両に役目を譲ったため営業運転は離脱しており、ここに静態保存されているのですが、車内には鉄道備品や模型のジオラマなどが展示されており、休日は無料休憩所として地元のボランティアの方々によって開放されているようです。ちなみに駅舎よりの前面には方向幕が残っており、旧駅名の”上三寄”を表示しています。もう一方の前面には・・・・・・目!?
ちなみにここの駅は猫グッズや地元名産品の販売なども行っており、道の駅に近い役割も担っているようです。もしご興味がありましたらご訪問されてはいかがでしょう。「らぶ」駅長も待っていると思いますよ(ただ、目の保護のために駅長の撮影は控える必要がありますのでご注意を)。
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- 2016/05/08(日) 15:00:00|
- 駅前モニュメント
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> 駅名の看板、かなり歴史を感じますね。
こんばんは。
現在隣の大川ダム公園駅が舟子駅として正式に開業したのが国鉄民営化の時なので、
この駅名標は国鉄時代に使用されていたものと思われます。
この場所に設置されてから30年くらい経過していることになりますかね。
営業中の駅で使用されているものはちゃんと塗り替えられると思うのですが、
それがされていないので長い間設置されている貫禄が出ていますね(笑)
- 2016/05/10(火) 22:38:34 |
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- カタばみ #-
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