今回は岩手県釜石市の中心である、JR・三陸鉄道釜石駅前のモニュメントを紹介します。ボリュームが大きかったので、2回に分けて紹介しようと思います。

まずはロータリーの中に設置されている銅製の鐘。鐘のモニュメントは
JR鹿児島本線玉名駅にもありましたが、あちらは地元のお寺のPRという意味がありました。ここの鐘は「復興の鐘」と題されており、東日本大震災で被災した方々の復興を願う意味合いで設置されているようです。近くには説明の石碑があり、お花が添えられていました。実際この釜石駅一帯も津波が到達したエリアであり、震災後は瓦礫や泥などが散らばっていたものと思われます。しかしこのモニュメントの設置は震災の年の大晦日だったみたいなので、割と早くに駅前を整備しなおしたのでしょうね。

次は地元の名士の像。画像にも写っているように、駅舎の向かいには新日鉄住金の釜石製鉄所があるのですが、駅前にはこの地で製鉄を始めた大島高任の銅像が設置されています。大島高任がこの地で洋式高炉を設置したのは1858年(安政4年)のことであり、明治維新よりも前に近代製鉄が行われたということは知りませんでした。ちなみにこの石碑の説明文については、全く同じ文章が
新日鉄住金のホームページにもありますので、そちらを参照いただければ画像よりも読みやすいと思います。

次も大島高任に関係するものですが、「ものづくりの灯を永遠に」というモニュメントが設置されています。アーチの最上部には灯かりが灯されており、下には高任の曾孫である大島夏江氏によって書かれた文字が貼られている石碑が設置されています。これは製鉄開始から150年を記念して設置されたものだそうで、協賛企業を見る限り新日鉄のみならず他の製鉄会社、釜石に拠点を構える会社が協力して設置されたものであることがわかります。ちなみに灯かりの火は釜石製鉄所の高炉から取り出した火を使用しているとのことです。

上のモニュメントの左には「鉄と共に!!」というタイトルの近代製鉄発祥150周年宣言文がありました。これは実際に2007年(平成19年)12月1日に開催された記念式典にて参加者によって宣言された文なのだそうです。ここまで製鉄関連のモニュメントが沢山あると、釜石という街が古くから製鉄によって栄えてきたところだというのが、おなか一杯になるくらい分かりますね。
後半へ続く─
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- 2016/10/25(火) 18:00:00|
- 駅前モニュメント
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