今回は大分県中津市の玄関である、JR日豊本線中津駅前のモニュメントを紹介します。ボリュームが多かったので、今回は北口に設置されているものを紹介しようと思います。

まずは大きく目立っている銅像から。一万円札の肖像画でおなじみの、福澤諭吉の銅像がここに設置されています。一応設置目的としては、福澤諭吉が聖徳太子に代わって一万円札の肖像画になって30周年経過したことを記念してのものとのこと。福澤諭吉は大坂にあった中津藩の蔵屋敷を管理していた福澤百助の息子であり、1歳のときに父を亡くして以降幼少期は中津で育ったといわれております。まぁ、地元ということでしょう。福澤諭吉自身はかなり有名ですが、中津育ちというのは、今まで諭吉の出生について意識したことが無かったので、実ははじめて知りました。

次は銅像の近くに設置されている蘭学に関する石碑と銅板です。左側のタイトルは「蘭学の泉はここに」であり、これには中津ゆかりの人物が記述した蘭学の書物のタイトルが刻まれています。そしてもう一方の銅板には中津藩で蘭学興隆に貢献した奥平昌鹿、前野良沢、奥平昌高、村上玄水、大江春塘、田代基徳についての説明がありました。数々の人物が蘭学研究に励んでいたということで、江戸時代の中津藩の学問への取り組みが今日の日本に影響していることが良くわかりますね。

最後は駅の前に立っている、白い小便小僧です。どうやらこれはそこらへんの公園などにある小便小僧とは少し異なり、「中津の小便小僧」として特別に作られたものなのだとか。説明によればもともとは1958年(昭和33年)に中津青年会議所結成5周年を記念して、当時の中津駅下りホーム集札口付近に設置されたものとのこと。設置当時はベルギー・ブリュッセルの本家の小便小僧の写真がなかなか手に入らず、彫像には結構難儀していたようですが、なんとか写真を入手して設置までこぎつけられたようです。そして小便小僧の台座としてスワン形のものが用意されていたようですが、高架化の関係で撤去されてしまったとのこと。今でこそ小便小僧はあちこちにありますが、この小便小僧がそれらの先駆けとして設置されたものであったことがわかりますね。
・・・ちなみに小便小僧は設置当時、手洗い兼水飲み場という役割があったのだとか・・・この・・・ここから出てくる水で・・・手洗い・・・しかも、飲むの?う~ん・・・
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- 2017/04/16(日) 14:00:00|
- 駅前モニュメント
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