今回は長野県南佐久郡川上村にある、JR小海線信濃川上駅前のモニュメントを紹介します。この駅はJRの中で4番目に標高が高いところにあるのだそうです。

駅舎の横に公衆トイレがあるのですが、そこの前に石碑が2種類設置されています。

向かって右側に設置されているのが、「千くまあがた 川上郷は 川原も 山たかはらも 月見ぐさの国」という、明治から昭和にかけて活躍した歌人・国文学者の佐佐木信綱が詠んだ歌碑が設置されています。裏面には説明がありましたが、この歌を詠んだのは、1941年(昭和41年)の盛夏にここへ遊びに来ていた時だったとか(何して遊んでたんだろ・・・)。補足として、信綱が”万葉研究史上不朽の功績”を挙げたとして、文化勲章が授与されたことが書かれていました。

一方左にある石碑は「川上小唄」というちょっと長めの歌碑が設置されています。短歌でもなく、詩でもない、歌というよりも完全に文章の類のような気もします。「小唄」というと、同じ長野県内の
長電須坂駅の「須坂小唄」や、福岡県筑紫野市の
JR二日市駅前の「筑紫小歌」同様、野口雨情作詞・・・ではないようです。裏面には「吉澤善教組合長退任にあたり 栄誉を称え自作川上小唄の歌碑を建立する 平成二年九月吉日 長野川上農業協同組合職員一同」と書かれていることから、この唄を作ったのは吉澤善教という地元の農業協同組合長を務めた人であることがわかります。有名な歌人・作詞家ではないのに歌碑が作られるって、結構珍しいのではないかなと思います。

次は歌碑からちょっと離れた斜め前くらいのところにある、道祖神です。道祖神らしきお地蔵様が立っているのは、日本全国あちこちで見かけますが、以外にも「道祖神」と明記されているものが駅前にあったというのは、今回が初めてかもしれません。右にいらっしゃるお二方の表情が、なんとも穏やかに見えます。

これは駅前ではなく、駅構内のものですが、二宮金次郎像が設置されています。同じ長野県内の
しなの鉄道北しなの線古間駅(当時はJR信越本線)の駅前にも二宮金次郎像がありましたが、設置の理由はこちらも同じで、五十嵐金次郎という方が駅長を務めていたために設置されたようです。
国鉄って・・・そんな個人の好みで石像を設置してよかったのかな・・・
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- 2018/02/06(火) 18:00:00|
- 駅前モニュメント
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