今回は愛知県新城市にあるJR飯田線三河東郷駅前のモニュメントを紹介します。この駅は豊川鉄道として開業したときは”川路”という駅名だったのですが、国鉄の飯田線になった際に、同じく飯田線になった伊那電気鉄道線にも
川路駅があったため、こちらが改名して駅名を譲ったようです。

ここの駅の道路向かいには大きな石碑が設置されているのですが、「勝楽禅寺」と書かれています。設置されているところは一応
勝楽寺というお寺の敷地のようなのですが、入り口は100mほど歩いた正反対の場所にあり、こちらは駅前になるものの裏側に位置しています。それゆえこの石碑は駅の利用者などに、寺をPRするためのものとして設置されたのではないかと推測されます。ちなみに右側にちょろっと書いてあるのは、「勅賜直指円性禅師 大本山永平七十四世出身之寺」という内容であり、先代住職の円性禅師が永平寺出身ということを示しています。

そしてその隣には「設楽原戦没者霊場」と書かれた石標が設置されており、「ねんごろに まつりたやさぬ 勝楽寺」という「設楽原古戦場かるた」の一首が書かれた看板も隣にあります。このあたりは戦国時代に武田軍と織田・徳川連合軍が戦った長篠の戦いの際の決戦の地となった設楽原であり、この勝楽寺では信玄塚に埋葬された戦没者の霊を当時の玄賀和尚が松明で供養したり、軍で戦没した武将の位牌を境内の位牌堂で祀るなど、戦との関連も深いようです。ちなみに現代でも松明を使用した「火おんどり」というお祭りを、毎年8月15日に信玄塚で催して戦没者などを祀っているようです。
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- 2018/04/22(日) 15:00:00|
- 駅前モニュメント
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